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サイバーヘイヴン
メールマガジン
メール転送地獄


「電脳」はコンピュータそのものを指す

「電網」はインターネット世界を指す

サイバーヘイヴン03/07/08

 タックスヘイヴンと呼ばれる地域がある。税金天国とは少々嫌な響きだが、無税天国と当てれば問題はない。その国にペーパーカンパニーなり個人なりで口座を開いてそこを通すと税金を免れることが出来る。マフィア政治家貴族御用達の現世利益満溢天国だ。有名どころではケイマン諸島だろうか。

 マフィアの資金洗浄に利用されているとの批判が高まりスイスの銀行は犯罪に関連している恐れのある場合、情報の問い合わせに応ずるようになって、タックスヘイヴンはアジアと中南米が主流となった。

 資源のない国の産業誘致、税金逃れの資金回転、利害がぴったり一致してこの仕組みは存在し続けるだろう。このからくりを応用させた「サイバーヘイヴン」が今のところ公に存在報告はないらしいが、将来必ず出現するだろうし、問題を引き起こすだろう。完全に匿名を維持出来、情報の開示をしないアクセスポイントとしてのサイバーヘイヴンが。

 しかし電脳空間の真空地帯を提供するのが国家という単位ではあり得ない可能性もある。むしろ突出した企業がサイバーヘイヴンを創出し、その拠点に産業のない国を選ぶという形をとる可能性が高い。

 そしてその国に非難が集中するであろうが、逆に考えるとありとあらゆる悪さをするクラッカーは「そこにしか存在できなくなる」言わば囲い込みが可能となる。従って取り締まる側としてもそこを探せばいいだけとなると手間が省けることになり、表向きは攻撃しても裏では黙認という形の協力をするかもしれない。

 そのような環境など必要なく、世界中のアクセスポイントを経由して足取りを掴めないようにして悪さをしているサイバーヘイヴンなど必要ない一部の腕に覚えのある人々は、現在でも多数いるわけで、しかしそこまでの技術はなく、でありながら何らかの理由で完全な匿名で活動したいと考える場合、個人、組織に関係なくサイバーヘイヴンに殺到するだろう。例え利用料が高くても匿名を維持することで益とする人々が必ずいる筈だ。そしてサイバーヘイヴンがあれば、善悪の別なく人材は集まるだろうから唖然とするような機構を構築するだろうし、攻撃にも強いだろう。

 タックスヘイヴンは、利用しているのが権力者が多いから保護され、存続している。スイスでも大手では情報を開示する場合があるが、個人商店の規模で運営している小さな銀行ならば、古くからの顧客に限り情報は明かさない場合もあるという。サイバーへイヴンを利用するのが権力者のサイドがどうかは不明であるが、権力者としてはアクセス毎に完全な記録が残る時代に安全で匿名を維持できるサイバーヘイブンの存在価値に気付かない者はいないだろう。目端が利くから権力者になり得る以上、サイバーヘイヴンの底知れぬ闇とそれが生み出す様々な力を、無視などできるものではない。

 「サイバースペース独立宣言」を起草したジョン・ペリィ・バアロウが自ら「あれは絵空事だった」と認めている今、世界的な趨勢は電脳空間での強制窒息が進められているが、悲観するのはまだ早い。バアロウの思想そのままのサイバーヘイヴンがいずれ必ず誕生する。

綺麗な家には汚いゴミ箱があると筒井康隆は言った。
無名氏は言った。完全な状態とは抜け道をも含めると。

 サイバーヘイヴン、実は既に存在するかもしれない。

※余裕で存在していた。格好つけて書いたのにただのアホでした。ヘイヴン・コー


メールマガジン 03/12/01

 「配信システム」「発行スタンド」、特に意識して使い分けているわけではなくて単に音が続いた時にそれを避ける目的で均しているだけです。

 先頃ある発行スタンドで発行者アンケートがあった。しかしその内容はマガジン発行者である回答者には公開されていない。アンケートを実施した以上はその集計結果を回答者に知らせることは最低限の礼儀ではないだろうか。他の発行者の考え方の傾向を覗うだけでも十分な価値があるのだ。

 それからどこの発行スタンドでもいいから、メールマガジン発行者の集う掲示板を、発行者ログインして後にしか入れない形などで作るのは無理なのだろうか。個人で運営している発行者掲示板なども幾つかあるが、どうせならば発行スタンドが意見交換の場として作ってみてはいかがなものか。

 メールマガジン発行は個人戦であるが、これだけの発行スタンドがあり、発行者がいると種々の問題が発生する。最低限の統一するべき意識線を模索するだけでも価値はあると思うのだ。特に新発の発行スタンドならば発行者専用掲示板があると、それがその発行所の魅力にもなるだろう。「ゴザンス!」には掲示板があるが、ゴザンスの場合、メールマガジン発行者の立場よりも、実作者としての立場を重視した内容本位の意見交換が行われており、また時間指定の予約発行が出来ないことからも、他から配信しているメールマガジン発行者にとっては空気の違いに戸惑うことが考えられ、ゴザンスの掲示板はメールマガジン発行者としての意見交換の場には向いていないように思う。

 メールマガジン配信システムは既に幾つか統合されたり消えたりしている。一方で新たに誕生する発行スタンドは先発のシステムを十分研究した上で独自色を出そうと苦心している。そして発行者を集める事に躍起となっている。無料で発行することが出来るという発行者にとってのメリットは、裏を返せばそれは発行スタンド運営の困難さにも繋がっている。

 現在著作権を取り巻く環境が年々厳しくなっていて、現に名誉毀損などで内容証明を送りつけられたマガジンもある。それらの問題になった事例を各スタンドから集めてゆけば、あるべきではないメールマガジンの形が浮かび、そしてそれを鏡に映したものがすなわちあるべき姿のメールマガジンともなり得るだろう。

 あるいは各発行スタンドが連絡を取り合って「連絡会」のようなものを発足させてみるのはどうだろうか。これは当然「締め出し・囲い込み」ではなく、おおよそのガイドラインの作成、問題があった時の報告、不正な発行者の情報、配信システムとしての最低意識線の設定、発行者としてのモラルなど、課題は多いだろう。

 昨今、メールマガジンは無秩序に乱立する時期を越えて、淘汰が進んでいる。当然淘汰以上の新規発行者が続々登場しており、裾の拡がることは頂上が相対的に高く聳える事になるのだが、それは今まで以上に求められている質の平均線が下がることを意味しており、はや成熟しつつある世界だ。

 だが今のままならば、電網世界で無限に拡がる可能性を持つ筈のメールマガジンはこの先、その可能性を自ら狭めていくように感じるのだ。


メール転送地獄 03/12/31

 君は真の転送地獄を知っているか。

 インターネット利用初期、つまり数年前だが、それでもフリーメールは幾つか取ることが可能であったから幾つか利用していた。電話転送地獄の約二年後のことである。電話転送地獄は既に忘れている。電網世界の煌きに未来を見て胃を熱くしていた頃だ。

 電子メールが届いた瞬間自動的に指定のアドレスへ転送するサービスがあった。自動転送の設定をして、転送先からもまた転送するよう設定し、「これでどちらにメールが来ても見逃すことはないし素早く対応出来る」と考えた手前が馬鹿だった。教訓とは活かすものであって忘れるものではない。

 それでも一応自分で試してみる癖があるから「test」と題して送ってみると、すぐに返ってきた。よしよしと呟いてその「FW:test」を削除の後ログアウトしてからもうひとつのメールアカウントにログインすると、沢山メールが来ている。つい先程転送設定した時には空だったのに。11通とは何かな?誰かな?

「FW:FW:test」
「FW:FW:FW:FW:test」
「FW:FW:FW:FW:FW:test」
「FW:FW:FW:FW:FW:FW:FW:FW:test」
「FW:FW:FW:FW:FW:FW:FW:FW:FW…」
「FW:FW:FW:FW:FW:FW:FW:FW:FW…」

 をあああああ。これはもしかしてやばいんちゃうの。焦りまくって片端から削除するが、削除して受信トレイが更新されると新着メールが削除以上の勢いで増えてゆく。一通削除する間に二通は来ている。いよいよパニックになって「ああああああ転送解除せな解除」この事態に対応出来ない思考力は激しく鈍化しているからどこで設定したのか忘れていて設定画面が呼び出せない。未読(26)さっきから二分も経ってないぞ多分。これは本当にやばい。何処だったか何処だったか。あれこれ開いて閉じていると受信トレイを更新してしまった。未読(132)やっばいて洒落ならんて。まじで。え?もしかして向こうも同じ数転送メール行ってるんちゃうん?うををををををを。どっこやああああああ転送をををををををあったあああああああこれやあああああ解除ぉぉぉぉぉぉ。しばし放心状態であった。おそるおそる受信トレイを更新してみると未読(289)つまり件名「test」本文「テスト」が289通、多分向こうも同じ数同じ内容で転送地獄に堕ちているのだろう。

 289通の削除は後回しにしてこの一発目を送ったアカウントにログインしてみると、新着(187通)187通?計算が合わない。向こうには289通行っているのに何故だろうか。

「容量:100%」

 パンクしてるがな。最も古い「FW:FW:FW:test」を開いて「テスト」の文字を眺めつつ、「テストしてよかった。普通のメールでこんな阿呆なことやってられへんしな。あ。電話で昔こんなんやったなあ。しかし凄かった。何分前の話やろかこれは」転送三回目のメール到着は僅か七分前のことであった。たった七分で289通も、いやその倍の380通ものメールが行き来したわけだ。

 そう、手前はあの時確かに不毛という名の地獄の門を見た。




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